【2018年10月20日】ウィリアム・モリス・ギャラリーへ【次回に続く】
[Saturday]
土曜日はロンドン中心部ではなく、家から近いロンドン北部の気になる場所に行ってみました。
土日は家にいようと思ったのに、晴れてると勿体なくてつい無理して出かけてしまう。
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) 2018年10月20日
まずはウィリアム・モリス・ギャラリー(William Morris Gallery)です。
近代デザインの父と言われるウィリアム・モリスは自然をモチーフにしたテキスタイルデザインで日本でも有名ですが、彼の生家がウォルサムストーにあるのです。
私のステイ先からはバスでずっと東に向かった場所にあります。
家から少し歩いたバス停からいつもは乗らないルートのバスに乗車。
なんとなく中心部に向かうルートよりも客層が悪い感じがして、嫌な予感がしていたら、隣に男性が座ってきました。他にも空いてる席はあるのに隣に座ってきたので気持ち悪いなーと思ってたら、バスの揺れに合わせて太ももを触ってきた!(もちろん生足ではありませんが。)
北ロンドンでバスの二階に座ってたら隣に座って来た男が偶然を装って足を触ろうとしてきたので、すぐ下に降りて、その男が降りた後にまた二階に戻りました。
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) 2018年10月20日
ロンドンのバスにも痴漢はいる👊💢
気持ち悪いやら怖いやらで腹が立ちました。ロンドンにもこういう痴漢っているんだな。○○ばいいのに…。
変に騒いで刺されでもしたら怖いので、逃げるしかありませんでしたが、バスって地下鉄より雰囲気の悪さがすぐわかるし、ちょっとおかしいなと思ったら2階ではなく1階の扉近くに座った方がいいですね。いつでもすぐ降りられる様に。
…気を取り直して。
14:00
40分ほどでウィリアム・モリス・ギャラリーに到着。
ギャラリーはロイド・パークという公園の中にあって天気の良い日は散歩にもぴったりです。
屋敷の入り口のそばにはブループラークも飾られています。
出版者のエドワード・ロイド(Edward Lloyd)は、スウィーニートッドが登場する「ペニー・ドレッドフル」シリーズを連載していた"The People's Periodical and Family Library"紙などを発行していた編集発行人で、前述の公園の名前は彼の死後、遺言執行人によってウォルサムストーの人々に残されたことにちなんでいるそうです。
まず常設展より先に"The Enchanted Garden"(魅惑の庭)と名付けられた特別展を覗いてみました。(常設展も特別展も無料です。)
今気づいたんですが、この特別展、私が行った日が初日だったみたい。
モリスと同時代、もしくはその後のラファエル前派からブルームズベリー・グループまでの芸術家が庭園どの様に反応していたのかに迫る特別展。
この中ではシシリー・メアリー・バーカーの「花の妖精」シリーズが特に印象に残りました。どれも可愛い!! 絵葉書売ってたらセットで買っちゃうのに!
14:20
14:30
続いて常設展へ。ウィリアム・モリスの生涯とその作品をたどっていきます。
ウィリアム・モリスは6歳の頃にこの屋敷=ウォーター・ハウスから引っ越していますが、13歳頃に父が亡くなりまたここに戻ってきています。
学校に馴染めなかったため、当時は自宅で家庭教師から教育を受けていたそうな。
#Throwback #Video
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) 2020年12月11日
William Morris Gallery, #London, #UnitedKingdom
14:52, 20/10/2018 pic.twitter.com/nVuXgR3gro
その後、オックスフォード大学のエクセター・カレッジに進んだモリスは、中世の歴史や建築に興味を持つ一方で、資本主義的価値観に嫌悪感を持ち始めます。資本主義以前の有機的な中世の価値観が自分にあっていると思っていたとか。
この学生時代にモリスは生涯の友人となる画家のエドワード・バーン=ジョーンズに出会っています。
(この留学中に彼の作品には何度も出会うことになりました。)
彼と欧州を旅するなどして自身の芸術的完成を深めていったモリスは、詩作や評論に没頭し、ロンドンに居を移すと建築家見習いとして働いたり、画家のダンテ・ゲイブリエル・ロセッティと知り合い、弟子として壁画制作したり、室内装飾を手がけ始めます。
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティのモデルだったジェーン・バーデン(ロセッティとの親密な関係は続いていたらしい)と結婚したモリスは1861年には装飾美術会社「モリス、マーシャル、フォークナー&カンパニー」を設立。
詩人としても活躍しつつ、染色技術を学んでいきます。
そして1877年にはオックスフォード・ストリートにMorris & Co.の店舗をオープン。反エリート主義で労働者階級の生活へ共感を寄せていたモリスでしたが、商品自体は上中流階級にウケていて心中複雑だったようです。
環境汚染にも嫌悪感を持っていたモリスは天然染料を使い、手作業での加工にこだわりを持っていたそう。学生時代に憧れた中世の織物を目標にし、伝統的な技術、廃れた染色方法を試してみたり、実験を繰り返していたとか。
自然溢れるデザインもさることながら、色調に独特な温かさを感じるのはそのポリシーが源になっているのかもしれませんね。
15:15
ギャラリーではたくさんのデザインサンプルを手にとって見ることが出来たので、それを眺めているだけでもずっと時間を過ごせそうでした。
モリスはテキスタイルだけではなくフォントも発明し、エドワード・バーン=ジョーンズが挿画を描いたチョーサーの作品集の装飾を手がけています。
最後は1階のグッズ売り場を物色。
お土産用の石鹸やハンドクリームといった化粧品、ノート等の文房具、タペストリーのバッグもあってめちゃくちゃ悩んだ! ウィリアム・モリスのグッズ買うなら本場のここしかないだろ!
で、悩みに悩んだ挙句、購入したのは「いちご泥棒」柄のメタルマグカップ、£6.95。
ウィリアム・モリス・ギャラリーでお土産に散々迷って、メタルマグを買いました。在庫を確認してもらったけど現品限りだった!
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) 2018年10月21日
ちょうど軽いマグカップを探してたから普段使いする予定! pic.twitter.com/3wmQbXfPHS
これなら落としても割れないので安心。電気ポット買ったからこれでインスタント・スープ飲もう。他のデザインもないか確認してもらったんですが、多分現品限りだったから割引されていたんだと思う。
ところで、ギャラリーの中は日本人が多くてびっくりしました。周辺の街には日本人なんて全くいないだけに、すごい不思議な違和感。
この日は以前旅行しにきた時に大英博物館で買った春画展のトートバッグを持っていたのですが、日本人の他のお客さんに「それどこで買ったんですか?」と突然話しかけられてビビってしまいました。言語対応オフにして過ごしてるところに日本語が急に入ってくると若干パニックになる(笑)。
「大英博物館ですけど、昔買ったので今も売ってるかどうか…(汗)」。
(後で大英博物館に行ったらまだ売ってました。)
今日はずっと気になりつつ行けてなかったウィリアム・モリス・ギャラリーに行って来た。入場無料。妙に日本人が多かったよ。
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) 2018年10月21日
文化村の展示を見に行ったことはあったけど、元々は建築家志望で母に反対され〜なんていう経歴は忘れちゃってたな。
特別展のThe Enchanted Gardenも良かった。 pic.twitter.com/LQ8xN71p8A
16:00
本当は公園も散歩したかったけど、この日は時間が足りないのでお預け。
次回は超楽しいネオンいっぱいの賑やかなギャラリー”God’s Own Junkyard”に向かいます。
(続く…)
(2020-11-17 23:53)