【2018年11月16日】バーミンガム美術館【続き】
[Friday] 続き
バーミンガム観光の続きです
15:30
ペン・ミュージアムから南に歩いていくと、独特な外観の建物が見えてきます。
ここはテレビで見たことがある!バーミンガム公共図書館です。
時間がなくて中には入りませんでしたが、七宝模様の外壁は一度見ると忘れられませんね。
15:40
後半に訪れたのは、バーミンガム美術館。
ロンドンの美術館と同様、入場は無料です。
特に調べたわけではなかったのですが、来館した時は女性が参政権を獲得して100年を記念し女性芸術家を称える"Women Power Protest"という特別展が開催されていて、印象的な作品が展示されていました。
その中からいくつか紹介しますと、まずMarion Couttsの"For the Fallen"。
"The Fallen"は戦死者たちという意味があります。「戦死者たちへ」と刻まれた跳び箱。戦場での虐殺や命を落とした反対運動家の戦いを連想させる記念碑的オブジェとして制作されたものだそう。
個人的に、子供の頃に苦手だったので跳び箱を見るだけでなんだかいやーな気分になるだけに、乗り越えるべき障害とそこに立ち向かう人たちの象徴として強く訴えてくるものがあります。
Tania Kovatsの"Grotto" (ほら穴)
解説に「膣口への広大な祠」と書かれている通り、自然界と同様に女性の体が魅力と畏怖の源であることを浮き彫りにする作品。まさに、中に何が秘められているのか覗き込みたくなる神秘的な雰囲気があって私のお気に入り。
Jann Haworthの"Calendula's Cloak "
Calendulaは花のキンセンカ。母の好きな花にちなんでいるとか。
1960年代に美術学校の教師や同じ生徒に性差別的な態度を取られ衝撃を受けたという作者はその経験から得て作品を表現しているのだそうです。
美しいパッチワークで作られた女性の姿。でも正面から見ると、顔の部分が黒く空洞のようになっています。女性が女性としてまっとうに見られて(扱われていない)姿を表しているように思える。でも、その横顔はとても綺麗。
この壁に点々と取り付けられた、ニットで出来た乳房の作品は、情報が手元に残ってないのですが、乳がん啓発の為のものだったような。
手の中に包み込まれた、温かい色合いで編まれているおっぱいだけど、そこから滴っているのはミルクじゃなくて赤かったり黒かったり。涙のようにも見えます。
前情報なく訪れましたが、興味深い特別展が見られてラッキーでした。
さて、常設展の方ですが、ここにはバーミンガム出身でラファエル前派を代表する芸術家の一人、エドワード・バーン・ジョーンズの作品が豊富に展示されています。
実は今回の留学中に、エドワード・バーン・ジョーンズの作品に触れることが多かったです。ウイリアム・モリス・ギャラリーに行った時も、その名前が出てきましたね!
(モリスとジョーンズはオックスフォード大で知り合い非常に近しい友人となります。)
そう言いながらも閉館時間が迫っていたこともあってあまり写真は撮っていなかったんですが、また別の記事でいつか紹介出来ると思います(汗)。
16:50
入館したのは16時ちょっと前、閉館時間が17時のため、あっという間に追い出されてしまいました。1日であちこちたっぷり見るのはやっぱり難しいなー。おしゃれな館内カフェでお茶したかったー。
帰りはまたクリスマス・マーケットに寄って、ステイ先へのお土産のチョコレートと、ちょっと怪しげな屋台でローラ・アシュレイの香水"No.1"を購入。
何故香水を購入したかというと、宿泊先のシーツの匂いをごまかすためです!
(詳しくは前回の記事参照。)
確か£20程度で売られていて、匂いも薄い感じがしたので、バッタもんかもしれませんが、それでも一晩のシーツの匂いを誤魔化せるなら十分だっ!とにかく安眠したい!
おかげでこの日はなんとか悪臭を忘れて寝入ることが出来ました。
次回、土曜はロンドンへ帰る日。
(2021-01-21 11:40投稿)