ミウモのロンドン留学体験記

2018年9月からUK渡航。チャレンジに遅すぎるなんてことはない!がモットーの女30代による留学準備&体験記

【2018年11月14日】旧友との再会/「英国万歳!」鑑賞2回目【ノッティンガム】

[Wednesday]

ノッティンガム3日目。

午前中はスマホドラゴンボール新作映画のプレミア舞台挨拶の配信を見ていました。英国にいても離れた日本のイベントを見られるって、便利でいいですよね!
おかげでホームシックにもなりません。 

 

11:50

この日はマンチェスターに住む友達がノッティンガムまで出てきてくれると言うことで、駅まで迎えに行きました。高校時代から一番仲良くしている心の友です。

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バスで駅近くまで移動

火曜日に見た芝居をもう一度見る予定でしたが、友達は家に帰るのが遅くなってしまうので一緒には見られず。ノッティンガムまで来るには意外と時間がかかるのだ。
しかも彼女は身重の状態。わざわざ出てきてもらって申し訳ない…。

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ノッティンガム駅の駅舎

テキストで列車の進行状況を聞きながら到着を待つ。
ちょっと緊張していました。日本にいる間もちょっと会うのが気まずかったので、かなり久しぶりの再会だったのです。

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彼女は日本で出会ったマンチェスター出身の男性と結婚して英国に住んでいるのですが、ちょうど私が学生ビザを申請している時に配偶者ビザの発行を待っている状況だったので、お互いにハラハラしながら情報を共有していました。

今となっては取り越し苦労に思えた学生ビザの取得も、実際に手に入るまでは気が気ではなかったので、もっと時間のかかる配偶者ビザを待っている彼女はもっと不安そうだったのは言うまでもなく。結局、彼女も無事にビザが下りて私が留学する少し前に移住したのです。

 

本当言うと、私の心中はずっと複雑でした。日本で一緒に美術館に行ったり映画を見に行ったりライヴに行ったりしていた、思い出もたくさん共有している一番の友達が、離れたところに行ってしまう、それも、私が一番好きな英国に。

寂しさやら喪失感やら嫉妬やら虚しさやら、様々な感情に囚われて何年も過ごしてきました。

今ではかなり落ち着いていますが、それでもやはり、ふと辛い感情に押しつぶされそうになることがあります。

でも、彼女と会うときくらいは今まで通りの自分でいたい。

彼女が無事に到着して再会した時は抱き合って喜びました。

12:30

友達と一緒にノッティンガム観光…と言っても、それほどたくさん見られる場所があるわけでもなく、肝心のノッティンガム場がなんと改装で閉鎖中とわかり、城の周りをなんとなく歩いたりしました。

まず、ノッティンガムといえばロビン・フッド、ということでロビン・フッド像です。

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逆光が眩しすぎて撮影に四苦八苦する私たち…。

ロビン・フッドについては恥ずかしながらそれほど知識はなく、ディズニーのアニメ映画は元彼が好きでよく一緒に見ていたなーと思い出す程度。後はショーン・コネリーオードリー・ヘプバーン主演の「ロビンとマリアン」っていう映画もありますね。

この日見にいった舞台に出ているマークは「ドクター・フー」に「シャーウッドの森のロボット」というロビン・フッドを元にしたエピソードを書いているので、私にとってはそのエピソードが一番記憶に新しいです。

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周りの壁には物語にちなんだ装飾が並んでいます

そのロビン・フッドが住むシャーウッドの森は、ノッティンガム中心部から北に離れているので、今回の滞在ではいけませんでした。

ところでこの像、弓の下半分が折れてしまっています。

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誰かが折っちゃったのかなー。公共のものは大切にしようね。

 

12:40

次はノッティンガム城がそびえ立つ岩壁、キャッスル・ロック

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この砂利で出来た岩壁は40万年も前からここにあるそうで、1330年にエドワード3世が母である王妃イザベラとその愛人マーチ伯ロジャー・モーティマーを捕らえるために使ったとされる「モーティマーの穴」という洞穴があります。
洞穴ツアーもあるらしいのですが、それもこの時はやっていなかった…!なんでやー!

それにしても、旅行の前には予習する余裕がなかったのですが、エドワード2世って王妃に廃位させられてたんですね。クーデターを起こした王妃と愛人が息子を傀儡にして政権を握り、大人になったエドワード3世が反発する諸侯と組んで母と愛人を引き摺り下ろす… 調べてみるとなかなか面白い時代です。

 

そしてキャッスル・ロックには英国最古のパブと言われる"Ye Olde Trip to Jerusalem"があります。

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ここは旅行ガイドのページでもよく紹介されていて知っていた場所。歴史的建造物リストにも入っています。地元の人には"The Trip"と呼ばれているらしい。

"The Trip"が出来たのはリチャード1世獅子心王が第三回十字軍遠征をした頃、という話ですが、正確な時期はわからず、パブの中にノッティンガム城の醸造所だった形跡が残っているために城と同じくらいの古さ、つまり1067年頃からあるのではないかということ。

外観だけは写真に撮ったけれど、お昼からパブに入るよりはもう少し中心部を歩きたいということで中には入らず。

それで2人で城の周りと街の中を彷徨い歩いた末にどこに行ったかというとPizzaExpressとCostaだったのですが(苦笑)。

 

Costaで話してた話題は

「NHSと日本の国民保険、どっちがいいか?」

というのも、友達の旦那が転倒して足をぶつけたら腫れ上がってしまったらしく、かかりつけ医に予約を取ったところ2週間待ち。待っている間も痛そうにしていた彼曰く

「待たされてもいいんだ、無料だから!」

それで、待たされるけど無料の国民保険と、多少お金は払うけどそれほど待たない国民保険と、どっちがいいかね?という話になったわけです。

旦那さんの話を聞くと、絶対日本がいいわー、足の怪我ならともかく、重病だったら2週間の間に何が起こるかわからないじゃん!と思いますが、当時妊娠中だった友達の出産入院費は完全に無料、と聞くと、それはすごい…とも思います。

でもやっぱり待たされるのは怖いなー。

この記事を書いている現在(2021年1月)に振り返ってみると、こういう国ごとの違いはコロナ禍でさらに長所短所が浮き出てきたりするのかもしれないなと思ったりします。

16:15

あっという間に時間は過ぎて、散歩しながら友達を駅まで見送り。

カメラマンでもある彼女は一眼レフを持ってきていたのですがすっかり撮るのを忘れていて、最後に運河の風景を数枚撮って帰りました。

私も思い出にスマホで夕暮れの空の色を撮影。

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久しぶりで、しかも異国の地での再会だったけど、東京にいた時のように待ち合わせていつものように見送った感じ。本当の友達との時間って、そんな風に感じるものですよね。

 

16:30

一人になった寂しさを噛み締めながら、引き続き街をぶらぶら。
よく見るとロンドンとはまた違った歴史を感じさせる街並みです。

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17:00

街の東側へ。
歩いて見ると、この辺りはチェーン店じゃないカフェやレストランがたくさんある!
友達がいる時にこっちまで歩いてくればよかったー!
というか、火曜日に私がこのあたりを歩いていたらこっちに案内出来たのに!
気が利かないなー私…。自分にガッカリです。

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ブランコみたいな椅子が吊られているレストラン!面白い!

 

19:00

そして夜はまた「英国万歳!」を観劇。

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劇場の外にあるモニュメント、Anish Kapoor作の「スカイ・ミラー」

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火曜に使ったチケットは旅の直前に追加で購入したもので、この日に引き取ったチケットは1年前に予約していたもの。

予約した当時は留学も決意していなかったことを考えると不思議な気分。

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それだけ前もって用意していたチケットなので、席もかなり舞台から近い。 


Official Clip | 'You Are The Patient!' | The Madness of George III - Nottingham Playhouse

↑↑↑第一幕の最後の場面

この舞台「英国万歳!」はNT Liveというナショナル・シアター発の映画館上映の為に映像化されて、のちに日本でも公開されました。そして2020年にはYouTubeで一週間限定公開も。

地方劇場の公演だったのでまさかNT Liveで取り上げられるとは思っておらず、劇場で観劇するだけでなく映像でも何度も復習出来て嬉しかったです。

もちろんロンドンの映画館でも見ましたが、それはまた後日。

 

0:50

宿泊先に戻ってから、翌日の支度をしつつ、「英国万歳!」を取り上げた、East Midland地域だけで放送されていた番組を見ました。

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番組の内容はこちら↓


Behind the scenes of The Madness of George III -2018.11.05.BBC Inside Out

主に演出家のアダム・ペンフォードの経歴と地域活動について紹介しています。
 

さて、次はノッティンガムを離れてバーミンガムへと向かいます!

(2021-01-12 11:00投稿)